【闇金ウシジマくん】宇津井優一の「鬱ブログ」(6)

闇金ウシジマくんのエピソードの中でも屈指の人気を誇る「フリーターくん」の主人公、宇津井優一35歳。

パチスロでお金をスリ、消費者金融への借金返済に追われるダメ人間です。

宇津井優一(闇金ウシジマくん)

彼が作中で更新している「鬱ブログ」の内容が深く、面白いので紹介します。

宇津井優一の鬱ブログ(6)

タイトル

30代ダメ人間 

鬱ブログ

親元から飛び出して人材派遣で
日銭を稼ぐダメ人間の魂の叫び

本文

とうとう
俺は家を出た。

今日で1週間目。

ババアのせいで
家を失い、
俺の大好きな
おばあちゃんまで
巻き込んだ。

大人4人で2間の
団地暮らしは、
窮屈でイライラする。

ルールを作るには
歴史が足らなくて、
ささいなことで
ケンカが絶えない。

人材派遣のバイトが
ない日の1日は長く、
行きつけのゲーセンで
貯玉を増やすか、
本を読まずに図書館で
寝る。ファミレスや
ファーストフードで
コーヒー1杯で
5時間粘る日もある。

夜は深夜パック
8時間1,500円の
漫画喫茶で
時間を潰す。

夜型の俺は、さらに
居心地が悪く
だんだん家に
帰らなくなった。

1週間前
ババアが俺に
生活費を月3万
要求してきた。

俺は死ぬほど
ブチ切れた。
35年の歴史のある
俺の怒りランキングで
トップスリーに入る
激怒だ。

ババアが勝手に
株なんかやったから
俺の将来設計は
崩壊した。

そして、
ババアは言った。 

「あんたも大人なんだから、自立しなさい」

ナニ、上から
もの言ってんだ?
テメエ、ババア!!

ババアは言った。

「お母さん、待ってるから。」

テメエの馬鹿さ加減を
棚に上げて
ナニ言ってんだ?

「お母さん、荷物まとめるの
手伝ってあげるから。」

俺は心の中でババアを
10回くらい八つ裂きにして
箱にまとめてやった。

今、思えば、俺が
こんなふうになったのは、
全部全部、全部全部
ババアのせいなんだ。

ガキの頃から俺が
何か始めるタイミングで
全部全部、全否定したから
何か始める自信が
なくなったんだ!

髪型変えた
ときだって
そうだ!

俺がもみあげ
伸ばしたときだって、
みっともないとか
似合わないとか
いちいち、いちいち
イチャモン
つけてきたじゃねぇか。

上からもの言ってくる
人間は、いつだって
忘れちまうんだ!
ほとんどが責任のない
思いつきでしか
ないんだろ?

下で言われたほうは、
その言葉で自分を
変えさせられちまうから、
ずっと憶えてるんだよ!

俺の怒りは
頂点に達した!!

俺は、
手に持っていた
麦茶の入ったグラスを、

ババアに
投げた。

グラスは
ババアの額に
当たって、
びっくりする
くらい、
血が流れた。

親父は怒った。
ババアは
声を殺して泣いた。

震えていた。

おばあちゃんは
団子にしょうゆを
かけていた。

俺は家に
居られなくなった。

でも、本当は、
ババアの後ろのカベに
向かって投げたんだ
それは本当だ。

今はぐっすり
布団で寝たい。
ひたすら安心したい。
ドップリと寝坊したい。
2度寝で人生を浪費して
後悔する余裕が欲しい。

時間時間で
8時間1,500円の金に
縛られて、
時間時間で
1日6,800円の金を稼ぐ。

何をするにも金がかかる。
金を使わない日は1日もない。

その日に稼ぎ、
その日に使う
日雇い労働。

このままじゃ先はない。

ババアに謝って、
生活を立て直そう。
グラスの件を謝ろう。 

ネカフェに泊まるだけのお金が合って安心する宇津井優一(闇金ウシジマくん)

続き

宇津井のブログに記載されていない詳細が知りたい方はぜひ単行本をお買い上げ下さい。

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