【闇金ウシジマくん】宇津井優一の「鬱ブログ」(9)

闇金ウシジマくんのエピソードの中でも屈指の人気を誇る「フリーターくん」の主人公、宇津井優一35歳。

パチスロでお金をスリ、消費者金融への借金返済に追われるダメ人間です。

彼が作中で更新している「鬱ブログ」の内容が深く、面白いので紹介します。

宇津井優一の鬱ブログ(9)

30代ダメ人間　

鬱ブログ

親元から追い出され人材派遣で日銭を稼ぎ
ながら放浪の途中でダメ人間の魂の叫びを
ぶちまける

俺は、今、
1泊1,100円の
格安ゲストハウスの
2段ベッドの上で暮らしている。

自分のスペースが
ベッドの上と
40センチ四方の
ロッカーしかない。

ゲストハウスは
漫画喫茶より
安いが、
1か月33,000円。

金を貯めて
4畳半2万円の
アパートに引っ越すのが
俺の目標だ。

このゲストハウスには、
現在15人の男女が
寝泊まりしている。

外国から来た女、
沖縄から来たフリーター、
自称・ミュージシャンや、
役者を目指している若者、
イラストレーターを目指している女、
チャリンコで旅をしている学生、
などなど。

外国から来た女は、
人前で生着替え。
黄色い猿とでも
思ってやがんのか？

俺は今、
すごくガンバって、
日雇いの人材派遣で
週5日も出て
金を稼いで貯めている。

今日みたいな
雨の休日は、
金の使えない身には
苦痛だ。

1日の目的がないと、
身を起こす気にすら
なれない。

アミダクジみたいな
天井を見ていると、
小学生の頃、
よく描いて遊んだことを
思い出す。

アミダの先端には、
決まり事や
バツゲームの内容が
書いてあった。

天井のアミダの行き着く所には、
当然、何も書いてない。

想像もできない。
考える気力すら起こらない。

今日1日の目的を
誰かが
書いてくれたら
楽なのに。

動かねば……
顔洗って、歯を磨こう。
…………
半身を起こす
だけでいい。

腹筋を使って
身を乗り出すのが
俺にとっては、
月に第一歩踏み出した
アポロの宇宙飛行士
並みの労力だ。

食費は
1食200円
以内。

俺は何も出来ない。

あのオバ Q だって、
クツに化ける技術が
あったのに。

消えるコトは
出来るかも。