「今日も終わった。今日もなんとか・・・生きのびた―――」
これは漫画 『イキガミ』7巻における山崎和馬の発言です。『イキガミ 』は当時話題になったのでご存知の方も多いと思います。松田翔太さん主演で映画化もされました。
「国家繁栄維持法(略称:国繁法)」。この法律は国民に「生命の価値」を再認識させることで国を豊かにすることを目的とし、その手段として、18歳から24歳までの若者たちを対象にしたある通知を出している。その通知とは通称「逝紙(イキガミ)」と呼ばれる死亡予告証である。1000分の1の確率で選ばれた者は、紙を貰ってから24時間後には死んでしまうため、残りの人生をどう使うのか模索し、様々な思いを抱きながら死を迎える。
区役所に勤務し、イキガミを配る「逝紙配達人」を務める藤本賢吾は、イキガミを配布していく中で、避けられない死の運命に翻弄されていく人々やその遺族、イキガミに反対するレジスタンスを目の当たりにする。物語は、イキガミを配られた対象者がどのように最期の24時間を過ごして死んでいったかを描き、最後に藤本がそれをレポートに綴り、所見を述べる形式で描かれていく。
『イキガミ』 のあらすじ(Wikipediaより)
第7巻に収録されているEpisode11「生きる紙」の主人公、山崎和馬はいわゆるネットカフェ難民です。フリーターとして日雇いバイトで日銭を稼ぎながら、ネットカフェで寝泊まりしています。
ある日のバイト終わり、「合計差引支給額8,400円」と書かれた明細を悲しそうに見つめながら、その日に泊まるネットカフェに入ります。
そこで思わず出たセリフが、「今日もなんとか・・・生きのびた―――」です。


最近、少し山崎和馬の気持ちがわかるようになりました。
新型コロナウイルスの影響で、仕事がなくなるかもしれないという危機感が出てきたためです。
もちろん、僕と山崎和馬の状況は異なります。ありがたいことに僕は正社員として働かせていただいていますし、会社の業績も今のところは下がっていません。
ただし、このままコロナ不況が長引けばうちの会社も安泰とは言えないのも事実です。
なので、最近仕事終わりにこんなことを考えるようになったのです。
「とりあえず今日は仕事が出来た。」
「これで来月支給される給料が1日分増えた。」
正直、今までは「仕事が出来るのがありがたい」と感じることはありませんでした。仕事が出来るのが当たり前だったので、仕事やりたくないなーとしか考えていませんでした。
これはある意味、恵まれていたのかもしれませんね。
こんな状況になって初めて、仕事が出来るありがたみを実感すると同時に、どんな不況でも生き残っていくためにはもっとスキルアップする必要があるということを考えさせられました。
「今日もなんとか・・・生きのびた―――」
この言葉を胸に、より一層真剣に仕事に取り組む必要があると感じたのでした。
コメント
ランキングより参りました。
仕事のありがたみ、今は実感しますね。
今のうちに力をつけておかねばと感じます。